前回の長野県側の熊野皇大神社に引き続き、今度は群馬県側の熊野神社を紹介していきます!長野県側のシナノキのような注目を集めるスポットではありませんが、重要文化財の古鐘、日本武尊が「吾嬬者耶」と嘆かれた場所、そこから見える景色など、見どころが多くありました!
熊野神社の御由緒
群馬県側の熊野神社についても、県境をまたいで管理している宗教法人が異なるのみですので、長野県側の熊野皇大神社と御由緒は同じようです。
ざっくりと紹介すると、日本武尊が碓氷嶺に差し掛かったときに濃霧のため進めなくなっていたところ、八咫烏に道案内され無事に山頂へたどり着くことができました。八咫烏は熊野神の神使なので、この場所に熊野神を祀ろうというものです。
ここでは長野県側では記載していなかった日本武尊のエピソードを紹介します。
日本武尊はこの地に至るまでの旅の途中、相模灘で妻である弟橘姫(おとたちばなひめ)を亡くしています。
碓氷峠に立った日本武尊は棚引く雲海をみて海を連想し、吾嬬者耶(あずまはや)という言葉を3度嘆いたといいます。吾嬬者耶というのは、「ああ愛しき吾が妻よ」という意味です。
それ以降、峠より東の国を吾妻と呼ぶこととなったそうです。
群馬県側の境内には、吾嬬者耶と嘆いた地の案内がありますが、そこからの見晴らしは素晴らしかったです!
熊野神社の御祭神
長野県と群馬県にまたいで鎮座する本宮の御祭神は、縁結びの神である伊邪那美命(いざなみのみこと)と農業神である日本武尊(やまとたけるのみこと)です。
群馬県側に鎮座する新宮は速玉男命(はやたまのおのみこと)です。速玉男命は心の健康の神とされています。
熊野神社の参拝写真
では、群馬県側の熊野神社を紹介していきます。
長野県側の熊野皇大神社についてはこちらをどうぞ!
鳥居から本宮まで
鳥居から本宮までは前回記事の熊野皇大神社と同じなので早足で紹介を。
こちらが熊野神社の鳥居です。鳥居の中心から右側が、群馬県側となっています。
群馬県側の授与所は随神門の内側にあります。御朱印やお守りはこちらで!
随神門の内側って、神様の像が祀られていたりすることが多いと思いますが、授与所になっているのは珍しいですね。
こちらが県境をまたぐ本宮です。
長野県側の記事とは別の角度、群馬県側から撮った状態です。
新宮
ここからは群馬県側の境内を見ていきます!
こちらが新宮とよばれる社殿です。
新宮の中には、群馬県の重要文化財に指定されている古鐘が置かれています。
この古鐘は、松井田町(かつての、この近隣の地名)の武士団が「二世安楽=現世と死後の世界の両方での幸せ」を祈願して奉納したものとのこと。
神楽殿
新宮のすぐ横にある、こちらの建物が群馬県側の神楽殿です。
多重塔その他のスポット
神楽殿の横からぐるっとまわっていきます。
まず目に入ったのがこちらの多重塔です。
こちらも先程の古鐘と同様、二世安楽を願って建てられたもののようです。
こちらは群馬県側の御神木、櫟(いちい)の木です。
和歌山の熊野三社の言い伝えによると、熊野神は櫟の木に降りてこられたそうです。
そのため、こちらの熊野神社でも、櫟の木を御神木としているんですね。
そしてこちらが日本武尊の吾嬬者耶スポットです!
このスポット周辺からの眺めは素晴らしかったです!
あ~、これは吾嬬者耶したくなる(←?)のもわかりますねぇ…w
境内のスポットはこれで一通りまわりましたが、公式ホームページやいただいたパンフレットを見ると、境内から数分歩いたところに碓氷川の源となっている御神水や、弁慶数字の碑といわれる、逃避行の状況を数字に託した歌を彫った石碑もあったようです。
今回は行きませんでしたが、ちょっと気になるなぁ…。
熊野神社の御朱印
群馬県側の熊野神社の御朱印はこちらです。
こちらは手書きでお受けしたもので、右下には手書きの八咫烏も描かれています。
こちらは書き置きの特別御朱印です。
金色(っぽい銅色)の墨で書かれた日本三大熊野の文字と、後ろの八咫烏がカッコいいですね。
画像だと分かりづらいんですが、薄ピンク色の紙に書かれています。
長野県側の熊野皇大神社もそうでしたが、群馬県側でも一風変わった御朱印をお受けできました!
熊野神社の所在地・アクセス
所在地 群馬県安中市松井田町峠1
アクセス
- JR新幹線orしなの鉄道「軽井沢駅」から車で約15分
- 旧軽銀座通りから私設バス「赤バス」乗車約10分
- 旧軽銀座通りから徒歩の場合には、遊歩道を通って約1時間
- 上越自動車道碓氷軽井沢ICから車で約40分
群馬県の熊野神社の紹介でした!
長野県と群馬県をまたぐ神社で管理も別ということで、鳥居をくぐるまでは、まずは長野県側を参拝してから鳥居まで一度戻り、改めて鳥居をくぐって群馬側の参拝してみようかなーとか思ってたんですが、実際に参拝しはじめたときはそんなことすっかり忘れて県境を行ったり来たりしてましたw