今回は神奈川県川崎市多摩区にある寿福寺(じゅふくじ)へ参拝してきました。遊園地よみうりランドの近くに位置しています。創建も古く、さらに、源義経と弁慶が納経したというエピソードが残る古寺です。
寿福寺の御由緒
御由緒については、ウィキペディアより引用させていただきます。
引用文中にある江戸名所図会は、国会図書館のデータベースで閲覧できましたが、文体が昔のものだったので、私では読解は無理でした…。
『江戸名所図会』によれば、古墳文化時代の「推古6年(598年)に聖徳太子が建立」と書かれている。
- 康平3年(1060年)に源善家奥州征伐出陣の途中、この地に宿し、当山観音堂に参籠して開運を祈願する。
- 文治元年(1185年)源義経、弁慶が大般若経を奉納。
- たび重なる火災によって寺は荒廃していたが、鎌倉にある建長寺87世の大安法慶禅師が永徳年間(1381~84年)に中興し、天台宗から臨済宗へ改宗。
- 永徳2年(1382年)に足利幕府の第2代関東公方だった足利氏満によって大会堂、善応殿( 本堂) 、擁護廟の3つの堂宇が造営された記録もある。
- 明治8年(1875年)3月19日の火災では、殿堂と観音・虚空の両菩薩を焼失する。本堂は再建するも、明治28年9月3日に火災にあう。
- 大正8年に32世積道和尚が本堂を再建する。
- 昭和41年に33世孝宗和尚が庫裡と観音堂を再建。
「寿福寺(川崎市多摩区)」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
御由緒すごいですね、建立したのは聖徳太子、さらに源義経、弁慶にも縁があるなんて…。
なお、源義経と弁慶が奥州へ逃れる際に寿福寺本堂の裏手にある洞窟で大般若経を書写したともいわれているそうですが、その洞窟が気になりますね。
いまもあるのかな…。本堂の裏手は見てこなかったなぁ…。
寿福寺の宗派
- 宗派 臨済宗建長寺派
- 山号 仙谷山(せんごくさん)
- 御本尊 十一面観世音菩薩
寿福寺の境内写真
では、寿福寺の参拝の記録を紹介していきますね。
私は、小田急線読売ランド駅から多摩自然遊歩道を30分以上歩いてきたので、そこそこヘトヘトでした。気温も高かったですからね…。
でも、山門へ続くキレイな道が見えたとき、疲れを忘れるぐらい感動しました!
山門をくぐると、キレイに手入れが行き届いた境内がひろがっていました。
参道から始まり、境内のいたるところの樹木、庭園の手入れがいきとどいていて素晴らしいですね。
境内入ってすぐ左にある池も美しいです。
こちらが手水舎ですね。山門から入って左側にあります。
吐水口は、岩から龍が首をだしているものでした。
手水舎でお清めをすませたので、本堂へ向かいます。
本堂の前に立ち、お賽銭を入れ、手を合わせて御祈願を。
このとき境内には私しかおらず、御祈願しているときに聞こえるのは、風に揺れる木々の音、鳥の鳴き声、よみうりランドの絶叫マシンから聞こえる叫び声…(?)
実際、寿福寺は直線距離だと遊園地よみうりランドはすごく近いんですよw
入園口には迂回していかないといけませんが。
なので、どの絶叫マシンかまではわかりませんでしたがマシンの稼働音や叫び声が、境内にいると時々聞こえてきます。
よみうりランドの人気のコースター、バンデットかなぁ…。
では境内の他のスポットを見ていきますね。
大悲閣=観音堂です。
墓地のほうに向かって少し坂を登ると、鐘楼もありました。
御朱印は、山門からみて右側にある庫裡(ご住職のお住まい)でお受けしました。
庫裡の庭園の芝生や樹木もキレイでした。
あと、御朱印をお受けする場所が寺務所ではなく、このように普通の家のような場合だと、何度経験しても緊張しますね。
これで境内は一通りまわったものの、キレイに手入れされた境内の居心地がよかったので、もうしばらくぶらぶらと見てまわってから遊歩道散策を再開しました。
寿福寺の御朱印
こちらが寿福寺の御朱印です。書き置きのもので、300円でお受けしました。
寿福寺は多摩川三十三観音霊場の第一番礼所なので、専用の霊場印が押されています。
多摩川三十三観音霊場は知っていたんですが、書き置きタイプは今回初めていただきました。
綴るための紐穴がすでに開いているんですね。専用の納経帳ってあるのかな…。
書き置きの多摩三十三観音霊場の御朱印は見開きタイプになっていて、片面には御本尊名、山号名、御詠歌(巡拝者が唱える、そのお寺にちなんだ詩)が書かれています。
さらに、私は今回はいただかなかったのですが、寿福寺は準西国稲毛三十三観音霊場のひとつでもあるので、そちらの御朱印もあるようです。
今回御朱印をいただく際に、「どちらの霊場の御朱印になさいますか?」と聞かれました。
寿福寺の所在地・アクセス
所在地 神奈川県川崎市多摩区菅仙谷1-14-1
アクセス
①徒歩の場合
- 京王線「京王稲田堤駅」から徒歩約30分
- JR南武線「稲田堤駅」から徒歩約30分
②バスの場合
- 小田急バス「星ヶ丘歩道橋」下車、徒歩約5分
- 川崎市営バス「星ヶ丘歩道橋」下車、徒歩約5分
私は遊歩道を散策しながら小田急線の読売ランド駅から野山を歩いてきたのですが、純粋に寿福寺へ向かうのであれば、京王線もしくは南武線の稲田堤駅周辺のバス停からバスを利用するのが良さそうですね。
駐車場(+トイレ)もあったので、車での参拝も可能なようです。
以上、川崎市多摩区にある寿福寺の紹介でした。
電車駅からは少々遠いものの、植栽の手入れが行き届いた境内はリラックス効果抜群ですね。どの時期に参拝しても、花や樹木を楽しめそうです。
また、源義経・弁慶にも縁のあるお寺なので、源義経に関する史跡めぐりのひとつとしても注目スポットと言えると思います。