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石段を昇った先の絶景、鎌倉建長寺の最奥【半僧坊】で天狗像&展望を楽しむ!

鎌倉市の建長寺の最奥に鎮座する、半僧坊(はんそうぼう)の紹介です。半僧坊で祀る神は半僧坊大権現といい、建長寺の守り神とされています。半僧坊への道のりは石段が多く、健脚向けの場所に位置していますが、昇った先には富士見台などの絶景スポットが楽しめます!

 

 

御由緒・御祭神

半僧坊では、半僧坊大権現という神を祀っています。

半僧坊大権現は、静岡県にある方広寺の鎮守様(守り神)で、もともとは方広寺を開いた無文元選(むもんげんせん)禅師が嵐の中の船中で出会った一人の鼻の高い異人だったそうです。

その人物は、無事に嵐の船を誘導し陸に到着させ、その後、方広寺を禅師が開いた際に再び現れ、禅師のもとで修行に励んだそうです。

禅師が亡くなられた後は、方広寺を守り、世の中の苦しみや災難を除くことを誓い、姿を消したそうです。

それ以来、この人物は半僧坊大権現として方広寺の鎮守様として信仰されています。

半僧坊大権現は天狗の姿をしていると考えられています。これは、鼻の高い異人=天狗というイメージからきているんではないでしょうか。

 

その半僧坊大権現が、静岡から離れた鎌倉の建長寺で祀られている経緯はこのようなものです。

明治中期の建長寺住職、霄貫道(おおぞらかんどう)和尚はある夜、白髪の老人と山の中で出会い、その老人が「私を関東のどこか清浄な場所に招いてくださるなら、その場所はますます栄え、良いことがずっと続きます」と告げる夢を見ました。
霄貫道和尚「この人物こそ半僧坊大権現に違いない建長寺の鎮守に相応しい」と考え、自ら静岡県の方広寺に出向き、半僧坊大権現のご分霊をしていただきました。

そして明治23年5月、建長寺の内で最も景色の良い場所に祀り直ちに社殿を創建して現在の建長寺の半僧坊本殿の礎を築きました

 

なお、半僧坊大権現は、家内安全、厄災消除、商運隆昌、安産守護、大漁満足、交通安全など様々なご利益があるとされています。
厄除消除のご利益についてはエピソードが残っていて、明治29年3月平塚市の大火災や5月三浦市の大火災のおりに御身体が身代わりとなって火災を免れたり、関東大震災の時には、ご尊像を安置していた金庫が何の損傷もなかったこと、半僧坊の火盗除霊札をおまつりしてあった信者の家は何事もなく無事であったことに由来しているようです。

参拝記録

半僧坊へのルート

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半僧坊へ行くには、建長寺境内の奥にこのような案内板があるので、この案内板に従って進んでいきます

ちなみに半僧坊は建長寺の境内なので、拝観料を納める必要があります。

 

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半僧坊道の石碑があり、ここからしばらくなだらかな登り坂を歩いていきます。

 

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道中にはアジサイが咲いていました、キレイですねぇ…!

実は当日、鎌倉のアジサイ寺として有名な明月院にも参拝していて、アジサイは大きくキレイだったんですが、もう人混みがすごくてすごくて。

半僧坊の道中で、ようやくアジサイ独り占めできましたw

 

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半僧坊大権現の文字が入った石碑の後ろに石像があります。

 

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こちらは半僧坊大権現ではなく、禅宗の開祖、達磨大師の像です。

 

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達磨大師像を後にして、進んでいきます。

虫塚

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鳥居に向かう途中、「虫塚」という立て看板がありました。

虫塚ってなんだ…?

 

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看板の奥に立ち入ってみると、虫をかたどった石像がw

離れたところから見ると、一見、天神様の撫で牛のようだったんですが、近寄ったらまさかの虫とは。

撫で牛ではなく、撫で虫…?w

 

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虫塚の説明が記された石碑がありました。

人間は近代文明以降たくさんの虫を駆除してきたので、その虫達を供養するための場所のようです。

 

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これは…なんて虫をかたどったものでしょ?

 

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カブトムシの石像もありました。

鳥居&石段

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虫塚を後にして、鳥居へ向かっていきます。

半僧坊の本堂へたどり着くには、いくつかの鳥居をくぐっていきます。

 

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鳥居横にはリアルタイプのカエル石像が。

 

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少し錆びた金属製の鳥居をぐぐって、階段を昇っていきます。

ここを昇れば半僧坊の社殿は目の前!

 

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って、社殿が無い!?まだ先かぁ…。

 

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狛犬の間を通って、階段を昇って…。

 

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まだ社殿が無いw思った以上に昇りますね…。

でも手水舎を発見したので、もうすぐですね。そのハズです。

天狗像・社殿

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ここで、手水舎から上を見上げると、多くの天狗の石像がありました!

天狗ってカッコいいですよねぇ…。アニメや漫画でも、天狗モチーフのキャラは、掴みどころのない味のあるキャラであることが多いので、好きなんですよ天狗。

 

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石段ラストスパート!

 

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石段の脇のすぐ近くにも天狗像があるので、近くでじっくりと見ることができますよ。

 

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石段上についに社殿がありました!

御由緒からすると、この社殿は明治時代に半僧坊を創建した頃から現存するものでしょうか。

見た目も、ちょうど明治時代に建築されたぐらいの感じがしますね。

見晴台

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社殿のすぐ近くには富士見台のウッドデッキがありました。

天気によっては富士山が見えるらしいんですが…。

 

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うーん、ダメか…w雲がモヤモヤっとかかっていて、富士山が隠れてしまってました。

肉眼だと、もしかしたらアレが頂上の雪の部分かなーと思えるところがあったんですが、はたして本当にそうだったのかどうか…。

 

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 天気によってはこれくらいハッキリ見えることもあるようです。

 
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 相模湾方面の見晴台もあります。

 

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中心に見える深い青色の部分が相模湾ですね、いい眺めです♪

建長寺の建物の屋根もチラッと見えますね。

地蔵堂(鎌倉二十四地蔵霊場)

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相模湾見晴台のさらに先には、地蔵堂があります。

 

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こちらの地蔵堂は、鎌倉二十四地蔵霊場の第十一番礼所になっています。

それにしても、鎌倉は霊場めぐりの種類が豊富ですね。十三佛霊場とか、三十三観音霊場とか、七福神巡りもあるし。

人気の寺社を巡るのも楽しいんですが、霊場巡りの対象寺社を参拝するといったテーマを決めて鎌倉散策するのも楽しいと思います。

 

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地蔵堂の中には光り輝く地蔵菩薩がいらっしゃいました。

 

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地蔵尊からさらに奥は、ついに天園ハイキングコースに突入します。
ここから先はさらに気をひきしめていかないと…!

御朱印

ええと…、御朱印、いただき忘れました…。

建長寺の入り口でいただける御朱印のほか、こちらの半僧坊の受付でも半僧坊大権現の御朱印と、地蔵めぐり⑪の御朱印をいただけるようです(建長寺パンフレットより)。

半僧坊の参拝後にそのまま天園ハイキングコースにも挑戦したんですが、コース突入してしばらく昇った後に思い出したんですよね…。

さすがに戻るのキツイなぁ…、ってことでまた次回参拝したときいただきます

 

所在地・アクセス

所在地やアクセスは建長寺に準拠します。ただ、建長寺入り口(総門)から歩くとなると、40分ぐらいかかるので、要注意!

あと、石段を昇ったりするので、歩きやすい靴がいいですよ。

 

所在地  神奈川県鎌倉市山ノ内8

アクセス

  • JR横須賀線「北鎌倉駅」から徒歩15分
  • JR線・江ノ電「鎌倉駅」から徒歩30分

 

以上、鎌倉建長寺の最奥に位置する、半僧坊の紹介でした!

半僧坊への道のりは長い石段があったりと少々大変ですが、昇りきった先から見える景色は絶景です!

健脚向け、時間に余裕がある人向けではあるものの、一見の価値ありです。

私は次こそ御朱印いただきながらもう一度参拝するつもりですが、今度こそ富士山見えるといいなぁ…。