下総国の一宮、千葉県香取市の香取神宮(かとりじんぐう)に参拝しました!こちらも鹿島神宮と同様に神武天皇の時代からの長い歴史を持つ神社です。御祭神の活躍から、今も武道上達や勝運のご利益を求める方が多く参拝します。また、鹿島神宮、息栖神社とセットで東国三社めぐりのうちの1社となっています。
御祭神
香取神宮の御祭神は、経津主大神(ふつぬしのおおかみ)です。
経津主大神は、天照大御神の命によって鹿島神宮の御祭神である武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)とともに、かつて国土を治めていた大国主命(おおくにぬしのみこと)と交渉し、日本国土を譲り受けるという活躍をした神です。
国土を譲り受けた後には、国内の荒ぶる神々を平定して、天照大御神へ国土を渡したそうです。
こういった活躍から、国運開発の神、武道の神、勝運の神として全国的に深く信仰されています。
御由緒
香取神宮の創建は、神武天皇が即位した年より始まった、皇紀18年と伝えられています。
皇紀元年は紀元前660年前とされているので、そうすると、いまからだいたい2660年ぐらい前って計算になりますね。
関東最古の神社といわれている鹿島神宮は皇紀元年の創建ですが、香取神宮も同じぐらい古代より存在していたんですね。
このように古代より存在していた香取神宮は、国家鎮護の神、皇謨(こうぼ、国家の計画)守護の神として、皇室の崇敬も厚い神社です。
また、香取神宮は、平安時代の神社をまとめた書物の延喜式神名帳では、伊勢神宮、鹿島神宮に並ぶ、たった3社の「神宮」のうちの1社でした。
いまでは明治神宮など、神宮という社格の神社は多くありますが、江戸時代頃まではこちらの3社しかなかったそうですよ。
参拝記録
では、香取神宮の参拝開始です!
香取神宮は、子供の頃から毎年初詣に来る、馴染みのある神社なんです。
もちろん今年の正月も初詣にきました。
でも、ブログを始めてからじっくりと参拝するのは今回が初めてだと思います。
正月は大混雑でじっくり参拝はなかなか難しいんですよねぇ…。
入り口の商店街
こちらが香取神宮の第一駐車場に直結している参道前の商店街です!
お正月はここからもうすでに人混みがすごいんですよ。
そもそも正月は駐車場も満車なので、少し離れた臨時駐車場(有料、地主さんにとっては書き入れ時)から歩いて来ないといけないぐらいなんですよね。
今回はスムーズに第一駐車場に駐車できましたw
飲食店やお土産屋の並ぶ商店街を進みます。
写真に映っている梅乃屋さんの草だんごは初詣の際に毎年買って帰ります。
あんこ味ときなこ味のセットになっていて、美味しいですよ!
店員のオバちゃんも元気があって好きですw
少し進むと、赤い鳥居が見えてきます。
こちらは、山村新治郎さんの石像です。
山村新治郎さんは、運輸政務次官を務めていた1970年に発生したよど号乗っ取り事件で、乗客の身代わりに人質となるという英断をした人物です。
どうして山村さんの像があるかというと、山村さんはここ香取市の出身というつながりがあるためです。
向かって左側がよど号事件の山村新治郎さん(11代目)、右側がお父さんである10代目の山村新治郎さんの像です。
お父さんも、政治家、実業家としての手腕を発揮した人物です。
赤い鳥居の手前には、奥宮へ続く細い道がありますが、こちらは急な上り坂になっています。
奥宮に行くには、後で紹介しますが別ルートのほうが足に優しいです。
鳥居・参道
香取神宮の鳥居です。赤い大きな鳥居ですね。
ちなみにこの鳥居、香取神宮、息栖神社に続いて、またしても第二の鳥居とのこと…。
第一の鳥居は利根川の岸にあるそうです。私もいまブログ書くのにまとめてて、今知りましたw
実家から小一時間で来れますからね、帰省がてらまた今度行ってみます。
鳥居をくぐると、雰囲気が一転して、落ち着いた空間が広がります。
ここからは砂利敷の、ゆるやかな上り坂の参道を進んでいきます。
正月に来たときは砂利の音なんて楽しむ余裕がないんですが、今回はゆっくりと歩いていったので、砂利の音も楽しめました♪
途中、要石方面に進む横道もあります。
こちらの要石は、鹿島神宮の要石とセットになって、地中で大ナマズを押さえつけているという伝説がありますよ。
こちらは神池です。
うーん、ちょっとにごり気味ですねぇ…。鹿島神宮の御手洗とか、息栖神社の忍潮井をみた後なので、特にそう感じるのかも。
次は第三の鳥居となる、石の鳥居があります。
ここは石造りの白い鳥居のほうが、後方の朱色の総門が映えますね。
狛犬も力強いですね、左の狛犬の足元の子狛犬も頼もしい顔をしています。
総門・楼門
第三の鳥居をくぐって、階段をのぼると、すぐに朱色の総門があります。
総門から入るとすぐに手水舎があります。
そういえば、子供の頃、いやむしろたった数年前まで神社の参拝の仕方なんてよく知らなかったので、この手水舎でのお清めのしかたもメチャクチャでした…。
「頭が良くなりますように~」とか言いながらおでこにピシャピチャ撫でつけたりしてましたねw
手水舎でお清めを正しい作法で済ませて、右に進むと立派な楼門がそびえ立っています!
こちらは元禄13年(1700年)に造られ、昭和58年には国の重要文化財に指定されています。
楼門の上に掲げられた扁額の文字ですが、こちらは海軍将校、東郷平八郎により書かれたものとのこと。
東郷平八郎といえば、以前参拝した、原宿の東郷神社にて祀られている海軍の英雄ですね。
社殿
楼門をくぐると、すぐ拝殿が目に入ってきます!
こちらも楼門と同じ年、元禄13年(1700年)に徳川幕府によって造営されたもので、楼門より数年早く、昭和52年に重要文化財指定されています。
鳥居や楼門は朱色の色鮮やかなイメージだったんですが、拝殿は黒塗りの重厚なイメージですね。
でもただの黒塗りではなく、金や極彩色の装飾がほどこされていて、そのコントラストが美しいですね。
社殿はぐるっと周囲を歩けるので、本殿部分も見ることができます。
続いて、本殿裏手に位置する北側の参道を進んでいってみます。
寒香亭・鹿苑
北参道を抜けると、寒香亭という茶店があります。
寒香亭には屋根の上にテラス席があり、自由に昇って景色を楽しむことができます。
でも、この時期はごくシンプルに「森」という感じでしたねw
季節に寄っては桜や紅葉が楽しめるんでしょうか?
あ~、この目線で桜が楽しめたら嬉しいかも。
北参道ぬけて左に進むと、桜馬場と呼ばれる林が広がっていました。
名前の通り、春には桜を楽しめるんでしょうね(←正月しか来ないから他の時期はわからない人)。
桜馬場の先には、鹿苑があります。
ボランティアスタッフさんがいるときは、フェンスの手前まで近づくことができますよ。
1匹の鹿が近づいてきて来てくれました!
人懐っこいのか、警戒して見張られているのかわかりませんが…w
社殿方面に戻ったら、こちらの授与所で御朱印と東国三社守をいただきました。
本来は社殿の横に授与所があるんですが現在は改修工事中なので、こういった簡易な建物になっているんですね。
授与所テントの後ろには御神木もあります。
香取神宮の御神木も大きいですね、樹齢は1000年以上とのことです。
要石
次は要石や奥宮へ向かっていきます。
要石や奥宮へ行くには、表参道の途中から向かうルートがありますが、急な上り坂だったり足場が悪かったりするので、手水舎の左側から続く旧参道からのほうがラクですよ。
旧参道は舗装されていて、極ゆるやかな下り坂で歩きやすいです。
途中、要石の看板を発見!
看板からわずか2分ほど林の中を歩くと、要石に到着しました!
香取神宮の要石は、先ほどもチラッと紹介しましたが、鹿島神宮の要石とセットで地中の大ナマズを押さえつけているという伝説が残っています。
鹿島神宮の要石は大ナマズの頭、香取神宮の要石は尾を押さえていると言われています。
こちらも鹿島神宮と同様、掘っても掘っても出てこないタイプでしょうね。
奥宮
旧参道に戻り、更に進むと今度は奥宮の案内板がありました。
こちらが奥宮入り口の鳥居です。
樹木に囲まれていて、夜中に来るのはちょっと勇気がいりそうですね…。
奥宮では、経津主大神の荒魂を祀っています。
荒魂というのは、その神の勇猛な荒々しい部分のことをいいます。
奥宮の社殿は、昭和48年に伊勢神宮で行われた遷宮の際の撤下古材によって出来ています。
奥宮にも御朱印があるんですね!
奥宮入り口の手前にある、こちらの授与所でいただきました。
奥宮の授与所は、土日の10時から16時まで開いているようです。
で、平日に参拝した場合は、本殿側の授与所で奥宮の御朱印をいただけるのか聞いてみたんですが、原則として本殿側ではいただけないとのことでした。
なので、奥宮御朱印をいただくには土日に参拝するしかなさそうですね。
奥宮の参拝を済ませたので、表参道の前の鳥居方面へ向かって、梅乃屋さんで団子買って帰ります。
奥宮横には急な下り坂があるので、気をつけて降りていきましょう。
なお、旧参道を先に進めば、もっとゆったりとした坂道で降りられます。
御朱印
本宮の御朱印
こちらが本宮の御朱印です(300円)。
こちらは社殿の近くの授与所でいただきました。
奥宮の御朱印
奥宮の御朱印はこちらです。
本宮のものと比べると、香取神宮の印の装飾がシンプルになっていて、その代わりに奥宮の文字が書かれています。
こちらは奥宮近くの授与所で300円でいただきましたが、こちらの授与所は土日のみ開いているそうなのでご注意ください。
東国三社守
東国三社守の香取神宮シールもゲットしました。
こちらは社殿側の授与所でいただきました。
これで東国三社守がすべてそろったぞ!
ドラ◯ンボール感があって楽しかったですw
所在地・アクセス
所在地 千葉県香取市香取1697
アクセス
- JR総武線(成田廻り)「佐原駅」より各種バスまたはタクシーで約10分
- JR総武線(成田廻り)「香取駅」より徒歩30分…香取駅は無人駅で、さらに香取神宮行きのバスは無いそうです
- 東京駅より関鉄グリーンバス鉾田駅行き「香取神宮前」下車、徒歩約5分
- 浜松町駅or東京駅から京成・千葉交通バス銚子行き小見川ルート「佐原香取(佐原IC)」下車、徒歩15分
- 自動車の場合は、東関東自動車道「佐原IC」から1.5キロ
- 駐車場有り
下総国一宮、千葉県香取市の香取神宮の紹介でした!
子供の頃から初詣に訪れていた神社なので、わりと気楽な気持ちで参拝してみましたが、あらためてきちっと参拝してみると、創建以来の長い歴史、境内の広さや注目スポットなど、他の神社とは桁違いの神社なんだなと実感しました…。
子供の頃なんて、わりと大きめの神社、という程度の認識でしたw
寺社巡りに興味を持って、香取神宮の凄さを理解したのはこの2年ぐらいですし。
さらに、一の鳥居の存在は今の今まで知りませんでしたね。
今度帰省したときにちょっと行ってみます!