正月の七福神巡り記事をはさみましたが、熱海の伊豆山神社紹介の続きとなります!今回は、以前紹介した本殿から山を登ったところにある伊豆山神社本宮の登拝記録です。道中はかつての修験道の行場でもあった山道です。
御由緒・御祭神
伊豆山神社の本宮の御祭神は、正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊(まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)、拷幡千千姫尊(たくはたちぢひめのみこと)、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の3柱です。
って、正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊(まさかつあかつかちはやひあめのおしほみみのみこと)って名前すごく長い上に読めなくないですか!?w
これは無理…、ネット検索して読み方調べるまで全く読めませんでしたねw
この神様は、本殿に祀られている伊豆山神の1柱、天之忍穂耳命の古事記での呼び名なのだそうです。
本宮の創建は、仁徳天皇の時代(西暦でいうと300年~400年ぐらい)、松葉仙人が不思議な光る神鏡を崇め、お社を日金山(ひがねさん)に造ってその神鏡を祀ったことが始まりと伝わっています。
日金山というのは、伊豆山と同じく熱海にある山で、いまは十国峠と呼ばれるほうがポピュラーのようです。
その後、そのお社は、日金山から現在の本宮のある伊豆山へ移されました。
なお、以前の記事で紹介した伊豆山神社の本殿は、今回の本宮から承和3年(836年)に御祭神を移し、建造したものです。
本宮も江戸時代初期には大きな拝殿、鳥居も3基ありましたが、江戸時代後期の野火により全焼してしまったそうです。
その結果、現在は鳥居が1基と拝殿が1棟のみとなっています。
ここまで書いておいて、本宮とか本殿とかややこしくなってしまったので整理すると、「本宮」が今回紹介する、山道登った先にある元々の伊豆山神社のお社、「本殿」は以前の記事で紹介した立派な社殿・境内のことをいいます。
登拝記録
アクセス
伊豆山神社の本宮には、バス通りから階段を登ったところに鎮座する本殿の横から山道を登っていきます。
本殿は熱海駅から東海バスにのって約7分、伊豆山神社前で下車するルートがポピュラーです。
本殿についての詳細は、前に書いたこちらの記事をどうぞ!
遥拝所
いざ、伊豆山神社の本宮へ!
本宮には、伊豆山神社の本殿向かって右側から進んでいきます。
まずこちらは、白山神社の遥拝所です。
白山神社は伊豆山神社本宮への道中に鎮座していますが、遥拝所というのは、離れた場所から神様を拝むために建てられた場所です。
本宮までのおおよその時間が示されたマップがありました。
これによると、白山神社まで20分、結明神社まで20分、本宮まで15分、合計すると約1時間の道のりですね。
山道はこんな感じです!
ところどころ木の階段が設けられていますが、片側はほぼ崖みたくなっていました…。
転げ落ちたら大惨事なので、慎重に登っていきましょう。
前日が雨でぬかるんでたりしたら危険度倍増ですねぇ…。コワイコワイ…。
道中にはところどころ道案内の標識が立っているので、道に迷う心配はあまりないかなーと思います。
白山神社
白山神社までもう一息の案内標識がありました!
鳥居を発見!白山神社の鳥居ですね。
まだ朱色の塗装が新しいので、ここ数年のうちに塗りなおしたような感じです。
鳥居から先の山道ですが、ここが一番岩がゴツゴツしていて歩きずらかったです。
伊豆山神社公式HPより引用
白山神社に到着!
御祭神は伊豆大神奇魂(くしみたま)と、菊理媛命(くくりひめのみこと)です。
奇魂というのは、その神様の知恵をつかさどる部分のことをいいます。
菊理媛命は、白山神社の総本山、白山比咩神社の御祭神の白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)の別名です。
なお、社殿の写真なんですが、伊豆山神社のHPより拝借したものです。
実は到着した時に社殿を清掃している方がいらして、写真は残せなかったんですよね…。
清掃してる方に、「写真撮るんでどいてください」なんて口が裂けてもいえないわ…。
子恋の森公園
白山神社からさらに先に進んでいきます。
次の目的地は子恋の森公園です。
子恋の森公園にはベンチやトイレがあり、道中の休憩にちょうどいいですね。
子恋の森から先はしばらく舗装された道が続きます。
稲荷神社
子恋の森から進むと赤い足場の先に小さいお社が見えてきました。
こちらにあるのは稲荷社と、
馬頭観音菩薩が祀られた馬頭院が並んでいました。
さらに奥にも何か仏教的な像があるように見えたんですが、今回はここまで見てルートに戻ります。
木に括り付けられた本宮への案内表示があったので、これに従って進みます。
岩戸山ハイキングコースの案内地図を発見。
伊豆山神社の創建のきっかけとなった、日金山のほうまでハイキングコースが続いているようです。
地図を見て確信したんですが、本宮の近くまで車でラクラク来れるみたいですね。
子恋の森抜けたあたりからチラホラ住宅があったんで、もしかしたら~と思ってたんですよ。
いいのいいの、山道歩くの大好きだからねw
結明神本社
道なりに進むと鳥居が見えてきました。
ついに伊豆山神社本宮か!?と思ったんですが、こちらは結明神社の本社ですね。
結明神社は、結明神を祀る神社で、男女の縁結びを叶えるご利益があると言い伝えられています。
伊豆山神社の階段途中に里宮がありましたね。
結明神社の横からさらに山道を進んでいきます。
子恋の森からこの辺までは舗装路面で安全だったんですが、距離は残り僅かですがここからはもう一回気を引き締めて…!
今度こそ本当に、本宮の鳥居が見えてきました!
伊豆山神社本宮
鳥居をくぐると広い境内とその奥に本宮のお社がありました。
ここにも清掃をしてくださっている方が。ご苦労様です。
こちらが伊豆山神社の本宮社殿です!
本宮も、伊豆山神社のイメージカラー(?)の赤で彩られていて美しいですねぇ…。
下の本殿は参拝中にだんだんと人が増えてきましたが、ここでは参拝者は私一人です。
やっぱり参拝は静かにできるほうが好きですね。
本宮社の御由緒書もありました。
今回の記事の御由緒の紹介は、こちらを参考にしています。
本宮社殿の横には舗装路があり、やっぱりこの周辺まで車で来れそうです。
本宮の境内にはベンチがありました。
すぐに下山するのも大変ですからね、軽食とりつつ休憩しましょ。
ちなみに遥拝所の案内図の通り、ここまでは徒歩で約1時間の行程でした。
伊豆山神社への近道
では下山開始!
来た道をそのまま下る方法もあったんですが、実は途中で「伊豆山神社近道」の案内板を見つけていたんですよね。
案内板によると伊豆山神社の本殿まで0.8kmとのこと。
来るときは1時間でしたが、0.8kmぐらいなら半分ぐらいの時間でもとの本社に戻れるのでは…?
ということでこっちのルートで行ってみます!
でも、こっちのルート選択したのをちょっと後悔しました…。
こっちのルート、メチャメチャ道が悪いんですよ!
落ち葉が堆積して足場がフカフカ不安定なうえに、その落ち葉の中に石が紛れ込んでいて足をくじきそうになることも数回。
ハイキングシューズ履いててよかった。普通のスニーカーでは危なかった…。
この石を積んであるのは何かの祠なんでしょうかね…?
急に石積みが目に入るとちょっとビビりますよね。
折れた枝もほぼそのまま放置状態。
行く手を遮るかのような、横になった太い枝もありましたね。
でも、道は悪いけどたしかに下山は速かった!
近道案内板から30分弱でした。
思った以上の悪路でしたが、しっかりとしたハイキングスタイルなら問題ないでしょう。
バス通りではなく、自家用車で来た場合の駐車場近くにある、もう1つの鳥居に到着!
ちなみにこの鳥居、私はウッカリ確認し忘れていたんですが、女優のキョンキョンこと小泉今日子さんが奉納したもので、名前も書かれているそうです。
ここをくぐれば見慣れた伊豆山神社本殿の境内です。
所在地等(本殿)
所在地 静岡県熱海市伊豆山708-1
アクセス他
- JR線「熱海駅」から東海バス(伊豆山神社or七尾行)で約7分、伊豆山神社前で下車⇒本宮へはさらに山道を約1時間登ります
- 駐車場あり
- 0557-80-3164