武蔵の国の一宮、大宮の氷川神社(ひかわじんじゃ)を参拝しました!大宮氷川神社は各地に鎮座する氷川神社の総本社です。大宮氷川神社は日本一長いとされている約2kmの参道をもつ神社なので参道もぜひ堪能していただきたいですね。
御由緒
氷川神社という社名の神社は、特に多いのは荒川の流域である埼玉・東京周辺のようですが、皆さんの家の近くにもあったりしませんか?
こちらの大宮にある氷川神社は、北海道から鹿児島まで約280社ある氷川神社の総本社となっています!
全国の氷川神社はこちらから分祀されて広まったんですね。
私のブログでも東京の高円寺と渋谷の氷川神社を紹介していますが、ついに総本社に参拝です。
ちなみに鎮座地の大宮という地名は、大いなる宮居という言葉が由来となっているという説があり、大宮の歴史はこちらの氷川神社ありきで始まったと考えられますね。
大宮氷川神社の創建は、第五代孝昭天皇の御代3年4月末と伝えられています。
なんと、考昭天皇の御代は紀元前400年頃のことなんだそうです…!
時々、悠久すぎて想像つかない時代に創建された寺社を参拝しますが、歴代天皇のことや、日本史の勉強しなおししたくなりますね。
毎回毎回驚いててもしょーがないw 古事記や日本書紀を読もうかしら…。
第十二代の景行天皇の時代には、日本武尊が東夷鎮定の祈願をこちらの氷川神社で行ったと伝わっています。
大宮氷川神社が格式を高めたのは、第十三代成務天皇の時代に兄多毛比命(えたもひのみこと)が武蔵国造(その地域を治める人物)となって崇拝したことからです。
兄多毛比命は武蔵国ですばらしい政治をおこなったこともあって、人々に信頼されたため、兄多毛比命の崇拝した氷川神社も信仰を集めたんですね。
第四十五代の聖武天皇の時代にはついに武蔵国の一宮と定められ、その後も朝廷の崇敬を厚く受けています。
それは、大昔の話だけでなく、近代になっても明治天皇・大正天皇・昭和天皇そして現在の上皇様も御親拝されています。
さらに、源頼朝が社殿を再建したことをはじめ、足利氏、徳川氏などの武家も大宮氷川神社を崇敬していたようです。
御祭神
御祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)、稲田姫命(いなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)の3柱です。
須佐之男命は八岐大蛇を退治した神話のヒーローです。
でも、天界にいたころはだいぶヤンチャで、姉の天照大御神を怒らせて地上に追放されたという逸話も残っていますw
さすがに地上に追放されて反省したんですかねw
須佐之男命の御神徳は防災除疫・五穀豊穣です。
稲田姫命は、その八岐大蛇にいけにえになってしまいそうなところを須佐之男命に助けられ、妻となりました。
稲田姫命の御神徳は、イメージ通り夫婦和合・縁結びです。
そして大己貴命は須佐之男命と稲田姫命の子孫とされている神です。
大己貴命は七福神の大黒様と同一の存在とされていて、御神徳は国造りの神・豊穣神です。
参拝記録
アクセス
大宮氷川神社へのアクセスは、どういうプランで参拝するかによって降りる駅が違ってきます。
日本一長い参道を始めから楽しみたいときはさいたま新都心駅から、第二鳥居から入って参拝しようとする場合には大宮駅が最寄駅になってきます。
特に忙しい人向けだと、3つある大鳥居をひとつもくぐらない感じにはなりますが、東武線の北大宮駅が最短距離ではありますね。
私は参道を始めから歩きたいと思ったので、さいたま新都心駅からスタートしましたよ。
さいたま新都心駅の改札から出て東口から進みます。
大通りをすすんで、「かのうや」さんのところから参道に入るんですね。
案内地図がありがたい…。
10分ほど歩くと、かのうやさんと第一の鳥居が見えてきました!
日本一長い参道
では、第一の鳥居をくぐり、日本一長い参道を歩いていきます!
第一の鳥居は昭和30年(1955年)に建立されたものです。
参拝者向けの案内・注意書きによると、参道の長さは約2kmですね。
以前、相模国一宮の寒川神社を参拝した時にも長い参道がありましたが、寒川神社の参道は約1kmなので、倍ぐらい長いのか。
当日は日差しが強い暑い日だったんですが、木陰が嬉しいですねぇ。
参道は一般道を渡ったり、すぐ横を車が通ったりするので注意してくださいね!
参道途中の案内板に写真が載っていましたが、100年ほど前は杉並木だったそうです。
しかし現在は、広葉樹のケヤキを中心とした並木道に代わっています。
これは、もともとの杉が台風による倒木、戦争中の燃料利用としての伐採、車の排気ガス等の影響で枯れてしまったりしたので、根の張るケヤキを中心に植えていったそうです。
第二の鳥居が見えてきました。
こちらの第二の鳥居は、昭和51年に明治神宮から奉納されたもので、木造の鳥居としては関東最大級の大きさです。
また、旧鳥居は石造のもので、大宮公園内に移設されているそうです。
第二鳥居から第三鳥居までさらに900mぐらい歩きます。
ついに第三の鳥居に到着!
第三の鳥居の手前には案内図があったので、よく見ておきましょう。
摂末社もたくさん鎮座しています。
さらには埼玉県神社庁も隣接しているんですね。
楼門周辺
第三の鳥居をくぐり、楼門まで向かいます。
鳥居をでたところには国家の歌詞で有名な、さざれ石がありました。
さざれ石は、石灰分を含んだ水により、石灰石や小石が永い期間をかけて積み重なってできたものです。
こちらは、国家発祥の地と伝わる岐阜県春日村の山中にあったものとのこと。
こちらは戦艦武蔵の碑です。
戦艦武蔵というのは日本海軍が建造した、当時の世界最大級の戦艦でした。
武蔵の艦内には武蔵神社という神社が設けられていて、御祭神として氷川神社の神が祀られていたそうです。
神橋・神池をぬけて…、
手水舎はこちらですね。
そういえば神社の手水舎、コロナの影響でほとんどの神社で柄杓を撤去してしまっていますね。
手水舎の真後ろには、御神水の水場がありました。
飲用OKなのかどうかの記載はどこにもなかったので不確実ではありますが、持ち帰って煮沸してから飲んだほうが安心かな~と思います。
朱色が美しい、立派な楼門ですね。
こちらは昭和15年(1940年)に竣工したものです。
拝殿
楼門をくぐった先には社殿がドーンと!…と思ったら違いましたw
楼門をくぐると目の前に見えるのは舞殿ですね。
こちらが大宮氷川神社の拝殿になります。
鳥居や楼門が朱色で華やかな印象でしたが、拝殿は木調で落ち着いたものですね。
こちらも楼門と同じく、昭和15年(1940年)の建造です。
屋根はもともとは檜皮葺でしたが、昭和42年、明治天皇の御親祭(天皇が自ら神を祀る祭儀)100年記念事業として現在の銅板葺になっています。
横に回ってみると、本殿部分も見えます。
本殿も同じように落ち着いた印象となっていました。
摂末社
続いて、境内に多く鎮座する摂末社を紹介していきます!
拝殿向かって右側の出口からでたところに鎮座する門客人神社(もんきゃくじんじんじゃ)です。
御祭神として稲田姫命の父神母神である、足摩乳命(あしなづちのみこと)と手摩乳命(てなづちのみこと)を祀っています。
本殿の主祭神と合わせると、一家勢揃いですね。
そのお隣には御嶽神社が鎮座しています。
御嶽神社の御祭神は大己貴命と少彦名命(すくなひこなのみこと)で、国土経営の神々とされています。
鳥居のほうへ戻って、こちらは6つの神社が合祀されていて、石上神社・雷神社・愛宕神社・山祇神社・神明神社・住吉神社の御祭神が祀られています。
こちらは少彦名命を祀る天津神社です。
松尾神社は酒造・水の神である大山咋命(おおやまくいのかみのみこと)を祀っています。
神池の中央に鎮座しているのが宗像神社です。
宗像神社は、水の神・航海の神である宗像三女神を祀っています。
三女神の1柱、市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)は、弁財天様と同一視されています。
さらに摂末社としては、稲荷神社と天満神社がありますが、稲荷神社は写真撮り損ね(いくつもの朱色の鳥居があり美しかったです)、天満神社は第二の鳥居の手前に鎮座していたことを気づかないで通過してしまい、写真が残っていませんでした…。
特に天満神社は離れた場所に鎮座しているので気を付けてくださいね。
蛇の池
最後に、蛇の池と呼ばれるスポットを紹介します。
手水舎の横の細い道を進んだ先に位置しています。
こちらの蛇の池は、楼門の手前にある神池、さらにはその先に位置する見沼区の水源となっていて、現在でも水が湧いています。
ちなみに見沼区はさいたま市の10区のうちの1つで、かつては見沼という大きな沼があり、現在では田園地帯が広がっています。
古来から水が湧き続けているこの神秘的な蛇の池ですが、実は氷川神社の発祥の地と言われています。
これは、氷川神社の御祭神の須佐之男命の伝承に関係しています。
須佐之男命は日本神話ではヤマタノオロチという大蛇を退治したことは有名ですが、古くから蛇は水神の化身とされているので、須佐之男命は水を治める神とされています。
そのため、古来から絶え間なく水が湧き出るこの地に、須佐之男命を祀ろうという信仰ができたんだと思います。
また、以前は禁足地で私ような一般人は見ることはできなかったそうですが、道が整備されて近くまで行くことができるようになったんだそうです。
御朱印
御朱印は通常の御朱印と秋限定の紅葉柄の御朱印(書置き)をいただきました。
御朱印やお守りは、拝殿むかって右側の授与所でいただけます。
所在地等
所在地 埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1-407
アクセス他
- JR大宮駅東口から徒歩15分(第二鳥居から参拝)
- JRさいたま新都心駅から徒歩50分(第一鳥居から参拝)
- 東部アーバンパークライン北大宮駅から徒歩10分(西駐車場方面)
- 駐車場あり(無料、ただし利用時間制限あり)
- 電話番号 048-641-0137